うつ病とは
うつ病は単に落ち込んでいるだけの「心のかぜ」ではありません。脳機能の一時的低下による精神疾患です。
何かに失敗したり、対人関係で悩んだりして憂うつになるのは、生きているかぎり必ず起こることです。
しかし、その時とは明らかに違った耐え難い憂うつ感が一日中、何週間も毎日続くとしたら、うつ病の可能性があります。
うつ病では他に、集中力がない、疲れやすい、食欲がない、眠れないなどの問題も同じように続き、休んでも気晴らししても簡単にはよくなりません。
また、体の不調が長く続き、検査しても異常が見つからないこともあります。
うつ病になると考え方が悲観的になり、自分を責め、死ぬことを考えるようにさえなります。
しかし、うつ病は治療によってより早く改善される病気なのです。一日も早く正しい診断を受け、専門医の治療を受けることで、辛い毎日から開放されましょう。
当院の治療方針
まず初めは十分に休養を取り、薬物療法を受けることが必要です。
薬物療法はSSRIなど副作用の少ない新しい薬をお勧めしますが、効果も副作用も個人差が大きいため、患者さんと相談しながら手探りで最適の薬とその使用量を決めていきます。適切な薬が見つかってから1~2週間で効果が表れてきます。
その後の十分な改善のためには、患者さんの置かれている環境をよく話していただいて、職場や家庭で回復を阻んでいる要因を取り除いてゆくアドバイスをします。
さらに認知行動療法的な助言で物の考え方を改めてゆけば、再発しにくい体質に変わってゆくこともできるでしょう。